NEWS

Zeeee!からのお知らせ

~制作部から~ラルタンのウェイトについて

2025年11月5日(水) よしだ

メイン画像

Zeeee!スタッフよしだです
気が付いたら2年ぶりの投稿となってしまった~制作室から~

時が経つのは早いですね…
前回は、重心移動のレールに関する設計時の細かな話。
今回も、同様に重心移動にまつわる話です。

何故、ラルタン72Sが重心移動を採用していて、サーフェイスコントローラー80が固定重心なのか

店頭やイベントで良く聞かれる内容です。
サーフェイス80はともかく、同じサイズのシンペンの多くが固定重心なのに、ラルタンはなぜ重心移動を採用しているのか…

サーフェイスコントローラー80

ラルタン72S

そもそも重心移動を採用する理由

飛距離を伸ばす為に重心移動を採用!
これは良く聞きます。
確かに、ルアーアクションと飛距離を両立するなら最適解と思われます。
しかし、重心移動が搭載されているから必ずしも飛ぶようになるとは限りません。

一例をあげると、ルアーサイズが大きく、ウェイトルームが長大な場合、相応の入力が無いとウェイトがしっかり後方まで稼働せず、飛距離にムラが出ます。
また、飛距離は重心と重さだけでなく、ボディ形状の空力の要素も非常に大きいのです。
つまり

全体重量×重心バランス×ボディ形状

この要素により、飛距離は変わってきます。
これらのバランスが取れると、軽いor小さいのに飛ぶ!というルアーが生まれ
バランスが崩れると、重いor大きいのに飛ばない!もしくは重くて小さいのに飛ばない!
なんてことが起きます。

この重量とバランス、形状の妙により飛距離が出ているのが
サーフェイスコントローラーシリーズです。

118はともかく、80は重心移動のサンプルもありましたが、あまり良い結果にはなりませんでした。
サーフェイスコントローラーは、ボディ形状と重心バランスよりアクションを発生する繊細なバランスのルアー。机上の空論よりも実地テストの結果が全てでした。

バランスを重視して、重心移動を採用しなかったサーフェイスコントローラー80に対し、重心移動を採用したラルタン

では、ラルタンに重心移動を採用した理由は??

まずは、飛距離。そしてそれ以上に拘ったのが

揺らぎ

Zeeee!のルアーに一貫して言える要素。
定速リトリーブにおいて、不安定な挙動をみせるのが所謂”揺らぎ”
サーフェイスシリーズでもセイランでも、キッチリ安定して泳ぐ機械的性能をあえて否定しています。

固定重心のシンペンと重心移動のシンペン。
泳がしたときにどういった違いが出るか。

固定重心は文字通り、安定した重心によりしっかりとしたアクションを生み出せます。
そして、重心移動はというと

実は、ウェイトは完全固定ではないんです。

ウェイトがルーム内を移動する関係上、ルームとウェイト径に対して遊びが存在します。
ごくわずかな遊びですが、小さなルアーに与える影響は軽視できないレベル。
そんの0.0Xmmのウェイトの動きや、固定されるときの位置のズレが、アクションに不確実性を持たせ、これが”揺らぐ”という、言語化の難しい”キッチリ泳いでいない感”を実現しています。

これを実現しているのが、DUOさんの確かな技術。そして我々との密なコミュニケーションよる賜物。

通常の店舗業務(時にはレジも打つしトイレ掃除をしたりもするw)をしつつ、他のルアーメーカーを変わらないレベルで開発とテストをこなしています。
社内からもあまり理解を得られていませんが笑
それでも、リアルな現場での実釣性能を重視したモノ作りを粛々と進めるプロ集団。
それが
Zeeee!なんです。




いやぁ、こんな風にかっこよく言ってみたかった!!笑

インスタをフォローしてほしい。というかしてくれ!!

twitterアイコン instagramアイコン youtubeアイコン
ルアー釣り風景